
「場所や時間に縛られない働き方へ!」
「誰でもフリーランスになれる!」
「未経験からエンジニア転職」が、ムーブメントになり、世の中にプログラミングスクールがたくさん出てきました。
WEB業界へ転職したい人やプログラミングに興味のある人は、「プログラミングスクールに通う」ことを一度でも考えたことがあるはずです。
今市場で求められていることは、プログラミングスクールに通って得られるスキルではなく、実務経験です。
この記事は、
「プログラミングスクールを経てエンジニアへの転職を考えている人」
におすすめです。
- Contents
- エンジニアには自己解決能力が必要
- エンジニアは足りていないが、実務未経験は採用しにくい状況
- 企業が求めていることは、「即戦力」と「長く働いてくれる人」
- 実務経験は一歩先の付加価値
- 最後に
エンジニアには自己解決能力が必要
まずはじめに、エンジニアには自己解決能力が必要です。
開発にあたって、自分が知らない技術を扱うこともあります。もちろんその開発方法はもちろん自分で考えなければなりません。
加えて、毎日エラーとの戦いがあります。
現場では、それらを解決してくれる人が常に横にいるわけではありません。
自分自身で解決していくしかないのです。
「エンジニアやプログラマーはコードを書くよりも調べている時間の方が長い」というのはよくある話です。
つまり「教えてもらう思考」では今後エンジニアとしてのキャリアを築いていくことは難しいということです。
そのために毎日エラーと戦って、自分自身で調べ、自分でエラーを解決することができなければなりません。
その上にWEB業界は使用される技術の流行り廃りが特に早いです。
2年前に使用されていた技術が今は使われない、なんてことも当然あります。
「今はどんな技術が使用されているのだろう。」と、自分自身で常にアンテナを張り、学習していくことを継続する必要があります。
エンジニアになるためにまず「プログラミングスクール」に通うのではなく、まず一度自分で調べることが重要です。
今は、動画教材や技術ブログなど、スキルが身につく有益なコンテンツが多くあります。
“自分で調べて自分で解決する”という行動が、エンジニアとしてのキャリアを広げます。
エンジニアは足りていないが、実務未経験は採用しにくい状況
IT業界は確実に伸びている業界です。実際のところ、WEB業界も人手不足です。
前述から申しているように、「未経験からエンジニアへ」がムーブメントになりすぎて、今、実務未経験のエンジニアが溢れています。
しかし企業が求めているのは「未経験エンジニア」ではなく「中堅エンジニア」です。
エンジニアの経験を「未経験エンジニア」「中堅エンジニア」「CTO」と大分別します。
すると、「中堅エンジニア」最も不足しており、「CTO」と「未経験エンジニア」が一定数いる状況にあります。
横軸に”エンジニアの人口”をとって、縦軸に”エンジニアの経験”をとると、“逆壺型”の形をしています。
確かに人手不足ではありますが、「中堅エンジニア」が不足しているのです。
昔は「プログラミングができること」=「市場価値が高い」でしたが、今はそうではありません。
プログラミングスクール事業が拡大し、動画教材も豊富にあり、プログラミングスキルを持っていることが付加価値になりにくくなりました。
今は、簡単なホームページを作れるレベルの人は世の中にたくさんいます。
企業の採用側は、プログラミングスクールでプログラミングを学んだ方のポートフォリオを拝見すると、
「またこんな仕様か…」と思うことも少なくありません。
「未経験エンジニア」はいかにして「中堅のエンジニア」へ抜きん出られるか、が課題となります。
実務経験は一歩先の市場価値
では、「未経験エンジニア」はどのようにして、「中堅のエンジニア」へ抜きん出るのか。
「プログラミングができること」=「市場価値が高い」ではなくなった今、何が価値を高めてくれるのか。
それは実務経験です。
スキルは、「こんな言語を使ってこんなサイトを作れます。」ということを証明できますが、
実務経験は、「現場で、こんなことをやってきました。」ということを証明できます。
当たり前ですが、「できること」と「やったこと」では、説得力が違います。
そして今、プログラミングスクールなどを経た「未経験エンジニア」が多いからこそ、実務経験があると目立つのです。
実際、実務を経験しないとわからないことは山ほどあります。
チームでの開発方法や、デザイナーとのコミュニケーション、納期への意識など、あげればキリがありません。
いくらコーディングやプログラミングができたとしても、仕事ができるかどうかを企業は重要視しています。
しかし、一度実務経験を身につけると、転職の際、企業からのオファーも増えます。
もしフリーランスという働き方を望むのであれば、実績の説得力も違ってくるはずです。
動画教材や技術ブログで簡単にスキルが身につけられるようになったからこそ、一歩先の市場価値である「実務経験」を重視しましょう。
企業が求めていることは、「即戦力」と「長く働いてくれる人」
ここまで読んでいただくと、
「未経験からWebエンジニアに転職することって無理じゃない?」
と思うかもしれません。
エンジニアとして転職するためには、企業の求めていることを考えてみましょう。
ITエンジニアは確かに需要が多く、今、人材不足なのは事実です。
なので、教育コストの必要のない「即戦力」もしくは、教育コストをかけても「長く働いてくれる人」を求めています。
「即戦力」になるためには、実務経験を身につけることです。
未経験の方はもちろん即戦力にはなりません。
なので、正社員雇用を目指すのではなく、まずはアルバイトで雇用されることを目標としてください。
企業側からすると、未経験のエンジニアに教育コストをかけるのはリスキーなわけです。
アルバイトだと、教育コストも下がり、雇用される確率が高くなります。
本当にコードを書かせてもらえるか、ということを確認してください。
「WordPressの管理画面から文字を入力するだけだったという話」や「フロントエンドエンジニアなのに、文字入力や営業の仕事をさせられている」など、コーディングやプログラミングがしたくて入ったのにフタを開けてみれば、違う業務をさせられている、なんて話もよく聞きます。
雇用の際には、コーディングやプログラミングをさせてもらえる、エンジニアとしての実務経験がつく業務内容であることを確認してください。
また、未経験からエンジニアへなりたいと思っている人は、「フリーランス志望」の人が多いです。
「ウチの会社に入っても、スキルを身につけて、退職されるのではないか。」と思われます。
正社員で入った人が、すぐ退職し、組織を壊していくのは企業にとって損失でしかありません。
「未経験からエンジニア」を目指している人は「絶対正社員雇用!」と考えている人もいるはずです。
アルバイト雇用からキャリアアップは一見遠回りに感じるかもしれません。
しかし、転職を目的とするのであれば、いち早く実務経験を身につけて、「未経験エンジニア」から抜きん出ることが今は重要だと思います。
最後に
決して「プログラミングスクール」が悪いわけではありません。
転職を目的をするのであれば、「プログラミングスクール」に通わなくても、アルバイトで実績を積めばエンジニアとしてのキャリアが広がります。
「プログラミングスクール」で身につけることのできるスキルは、今は重視されにくくなっています。
「場所や時間に縛られない働き方や」「フリーランスを目指している方」はスキルを磨くことが目的になってしまいがちです。
いち早く実績を身につけて、自分のスキルに説得力を持たせることが重要だと思います。
プログラミングスクールに行く意味を今一度考える機会になればと思います。